幽霊犬の備忘録

某市の職員。政治学を齧りジェンダーや経済思想に関心。

育休について(その3) 育児は「イベント」ではなく「ルーティン」と捉えたなら、2人目が産まれた際は育休よりも時短勤務が望ましいか?

久しぶりの投稿。

 

異動してから通勤時間が減って、あんまりブログのネタを考える暇がなく、更新が少ないな。

 

それはさておき、タイトルのとおり、今回は育休について、また考えてみる。

今回はもうすぐ産まれる2人目の子どもについてだ。

実はこの記事は5月に書いてたが、2人目のことをあまり広く言う時期じゃなかったので、今まで寝かせていた。そろそろ良い頃合いかな。

 

さて、本題。

 

 

二人目の子供が産まれた場合、育休などの制度をどう使うか、という課題がある。
仕事との兼ね合いだけではなく、1人目の育児との兼ね合いもある。
有限なリソースの最適な配分はどうするべきか。

 

具体的には育休、時短、早出遅出勤務など色々な選択肢があるが、正直、タイトルに書いたように、短期間(1、2か月?それ以上は業務的に厳しい)でガッツリ育休を取るよりも、長いスパン(次年度終わりくらいまで)で時短等を活用した方がむしろ良いのかもしれない、という気もしている。

 

育児は「イベント」ではなく「ルーティン」であると強く感じたのは、かつて4か月育休を取って、そのあと職場復帰した経験からだ。

 

育休期間は、ガッツリ家事育児をすることになった。
妻も育休を同時に取っていたので、「ツーオペ」で育児をしていた状態。
今思うと、この期間は正直結構“ラク”だった。
そのあと、自分が先んじて職場復帰して、昼間は妻がワンオペという状態で半年過ごした。
この期間も、自分としては、そんなに大変ではなかった(妻はどう感じていたかは分からないが)。
そのあと、妻も職場復帰(フルタイム)して、子供は保育園に入った。
本当にキツかったのは、そうやって共働きになったばかりの2、3か月のところだ。
保育園の送迎や家事育児、保育園から大量に日々持って帰ってくる洗濯物などなど・・・。
(保護者の負担がトビキリ重い保育園に通わせているから、平均的な家庭よりもそこは厳しいと思う)
子どもはすぐに熱を出すから、急遽仕事を休まなければいけないこともあった。

 

もう一つ事情を加えると、妻の職場が比較的ブラックだったということもある。

育休明けで1歳児をフルタイム共働きで育ててるのに、月50時間レベルの残業があった。

突発的な残業もあった。

 

そんなこんなで、端的に言って、育休という「イベント」期間が終わっても、育児という「ルーティン」はそのまま続いたのだ。当たり前だ。

 

当たり前すぎることだが、「育休を取ること」は父親による子育てのごく一部でしかない、ということは改めてここで強調したい。

 

 

●もちろん、初めての育児というのは人生における「一大イベント」であることは間違いない。
育休を取ることで、ここで、家事育児のスキルをグンとアップさせることが可能だ。

意識も変わる。
その期間で「父親になる」というのが、育休の大きな意味の一つだろうと思う。
(育休取ったのに家事をやらないヤツは、育休を取った意味がないと思う)

例えば『フランスはどう少子化を克服したか』という本には、下記のようなことも書いてあった。

フランスはどう少子化を克服したか (新潮新書)

フランスはどう少子化を克服したか (新潮新書)

 


(一部要約)


第1章 男を2週間で父親にする
・フランスの父親は、産後14日間、「産休」を取るのが当たり前になっている。7割ほどの父親がこの制度を利用している。
・この2週間は「赤ちゃんと知り合う時間」とされ、ここで助産師さんなどから徹底的に育児のイロハなどを身に着けることになる

ただ、そう考えると、一度スキルアップした育休取得経験者は、もう、そのあたりの「伸びしろ」が少ないということになる。つまり、「スキルアップ」というイベント的側面からすると、2人目の育休は、1人目の育休より、「コスパ」が悪いのかもしれない。

 

●そうは言っても、4歳児を育てながらの新生児の子育てがどれだけ大変なのか、想像がつかない、というのが正直なところ。「スキルアップ」という側面でのコスパ云々の前に、目の前のキツい育児に専念できる環境を整えたほうがいい、ということも考えられる。「赤ちゃんがえり」とかもきっとするんだろうなぁ(苦笑)。

 

●そもそも、短期間の集中的な育休と、長期間の時短を両方すればいいじゃないか、という考え方もある。それが一番良い。ただ、仕事との兼ね合いもあるし、「育休は取らない。代わりに、時短を向こう1年半取らせてくれ」という「交渉」も考えられるかもしれない。