80代、老舗のとんかつ屋さん「あたしなんかもう年金を頂いている身でね、お客さんには財布を気にせず腹一杯食べて欲しいんで、多少赤字でもね、創業から値段を変えてないんですわ」
— mann (@iimannamii) August 17, 2019
40代で中学生2人育ててる同じ町のとんかつ屋さん「意味がわからない 引退して欲しい」
いらすとやさんが、使い勝手の良い絵柄のカットを超大量に無料で公開したせいか、
— たま、絵仕事🖋 (@hantutama) August 20, 2019
あるイラスト描きの先輩が運営する会社では、カット仕事が激減し、カットしか描けない人達を雇っていられなくなって、会社自体も畳もうかってこぼしてた。コワイなぁ。。 https://t.co/d0mQPAu84z
こういうTwitterの投稿を見つけた。
「タダ」って怖い。熊本か東日本か忘れたけど、避難所で無料でみんなの髪を切ってあげた美容師ボランティアがいたことで、その後営業出来るようになった美容師が普通に金を取ろうとしたときに「なんで金取るんや」と責められた、というエピソードを前に見たことがある。詳細は言えんが、今の自分の仕事でも、民業圧迫という観点が必要な部分がある。
で、上のように呟いたところ、友人Sと少し議論になった。
それをせっかくなので、ブログに残しておく。
友人S
トンカツ屋の話はまさにその通りで、年金というベーシックインカムがありながら、趣味的に営業するお店は圧倒的有利。不動産所得とかも同様。買い物する側としても、意識して選びたいなとは思うけど、所得なんて見えないしなぁ
それについて、自分はこう返した
ただし、ここで更に疑問がある。本当にその格安トンカツ屋で命を繋ぎ止めている(と言ったら大袈裟かもしれんけど)層がいたとしたら。例えば、老夫婦が営む(と言っていいかは分からんが)のが子ども食堂だったら。老夫婦の行動は必ずしも悪なんだろうか。
友人S
子ども食堂のみということなら、客層が被らないからいいのでは。
自分
Sの店選びの観点は、いわば応能負担とも言えるんだろうか?ユニクロ等の薄利多売型のファストファッション批判の問題も近い議論かもしれん。
老夫婦のトンカツ屋が他業を駆逐するのはけしからんとして、何かしらの政策などで「新陳代謝」を働かせて、老夫婦を「退場」させたとする。働き盛りのトンカツ屋は潤うのかもしれんが、その老夫婦のところでしかトンカツを食べられなかった層は救われない。うーん。
薄利多売モデルの大企業、多国籍企業、チェーン店は、「訓練されたゴリラ」にでも可能な労働環境の整備でもって労働者の尊厳を奪い、人件費を抑え、雇用の流動化を進めてワープアを産むけれども、その薄利多売モデルの恩恵に一番預かるのがワープアだ、というのは割とよく聞く分析。袋小路感ある。
悪いかたちでの「ニワトリタマゴ問題」とも言えるかもしれん。
仮にBI導入されれば、老夫婦のトンカツ屋のようなスタイルが増えるだろうか。
友人S
応能負担というより、お店を営業している人を単なるサービス提供者としてだけではなく、生活者として見て、買い支え(?)するって発想かなぁ。ただ、それを言い出すと、トンカツ屋が仕入れている肉が誰が生産したものか、とかまで考えなきゃならぬ。まさに、君たちはどう生きるか、の世界
自分
上記にも絡むけど、そういう「善い」消費行動を取れる層ばかりじゃないよね。端的にワープアはフェアトレード商品は買えない。そういう意味で、応能と感じた。