育児=権利の時代 【#もっと一緒にいたかった 男性育休100%プロジェクト】
①平成11年、「育児をしない男を父とは呼ばない」というポスターが厚労省によって作られた。
こんなポスターを作る必要があるほど、当時の日本人にとって、育児は、母親に偏った義務だった訳だ。
何しろ、イクメンという言葉もまだ存在しない時代だ(少なくとも広まってない)。
だからこそ、厚労省が広めようとしたのは「育児=父親の義務」という認識であった。
約20年経ち、この認識は多くの日本人に、ある程度は共有されて来ているものと思う。もちろん今の状況はまだまだ多分に改善の余地はあるが、建前論レベルとしては認識(認知?)が普及して来たと言えるのではないだろうか。
道半ばだし、緩慢な歩みだが、男性の育児は社会に浸透し始めているのかもしれない。
②しかし、「育児=父親の義務」という認識自体、決して普遍的なものではないし、強いて言えば「遅れた」ものなのかもしれない。
このマンガを見て欲しい。4ページ分なので、1分ほどで読める。
シンプルだが、とても重い指摘だ。
アメリカ人にとっては育児は権利だが、日本人にとっては義務で、そこには天と地ほどの開きがある、と。
③やらなきゃいけない、だけじゃない。
やりたいから、やる。
育児って、そういう「権利」の側面もあるんだと思う。
というか、その側面を強化していかなくてはいけない。
ファザーリングジャパンの安藤哲也さんが、「よい父親」ではなく「笑っている父親」を目指そう、と言っていることもこれに関連する。育児は楽しいことで、それに関わるのは権利だ。
そんなことを思っていた中、
【#もっと一緒にいたかった 男性育休100%プロジェクト】というのを知った。
メルカリ、大和証券、アイシン精機、JALなど73社が賛同する男性の育児休業 5つのメリットとは #もっと一緒にいたかった | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
この記事の最後の方に、わずか3分ばかりの動画があるので、それを見てほしい。
記事そのものはどうでもいい(どうでもいいというか、こんなメリットがなくても「権利」として認められるべき)
これは、まさしく育児の「権利」を謳うプロジェクトだ。
④さて、先ほどのマンガを読んで、「ギクッ」と耳が痛いと感じるか、「そーだそーだ!」と感じるかは、同じ男性でも世代によって随分異なるんではないだろうか。
プロジェクトの動画によれば、新卒男性社員の8割が育休取得を希望しているとのこと。
時代は変わりつつある。
この流れを止めてはいけないし、シニア層は、若者がこういう感覚を持っているということを是非理解して欲しい。
⑤そして、父親が育児をする「権利」を獲得していくことは、コインの裏表の問題として、母親(女性)が働く「権利」を獲得していくことにも繋がる。
男だって、仕事も育児もやりたいし、やれる。
それなら、
女だって、育児も仕事もやりたいし、やれるはずだ。